奈良県吉野郡大淀町佐名伝自治会 歴史・文学・産業・行事・イベント・活動内容などの紹介

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佐名伝自治会
奈良県吉野郡大淀町佐名伝
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佐名伝のオカリヤ建て


 御霊神社とは、旧宇智郡(現五條市)霊安寺町にある御霊神社(御霊本宮ともいう)を中心
とする信仰圏をもち、祭神を井上(いがみ)内親王(717−775)とする。
大淀町佐名伝地区の氏神である御霊神社は、その東限にあたる吉野郡で唯一の御霊神社だが、
これは、佐名伝地区が昭和27(1952)年まで旧宇智郡大阿太村に属していた事が背景にある。
 佐名伝の御霊神社は、佐名伝地区北東の丘陵の中腹(小字宮山)にある。その創始は不明だが、
嘉禎4(1238)年以降、数度にわたって御霊本宮の「宮分け」が行われた際に分祀されたという
(ただし地区に史料は残っていない)。また、本殿前には文化8(1811)年の石灯籠があり、正面
に本殿、向かって左に仮殿(地区の西端付近、小字西宮の地にかつてあった八幡神社の本殿)を配
する。この社殿の合祀は明治39(1906)年11 月の事で、江戸時代の宝暦年間(1751‐1763)
に佐名伝村が東西地区に分かれた際の、それぞれの氏神であった。佐名伝の秋祭では、一週間前に
御霊神社の氏神さまをトヤ(当屋:その年のまつりの責任者)の家にお迎えし、祭りの当日に神さ
まを神社へ移すという神事がある。この神迎えの仮の祭殿を、オカリヤ(漢字では「御仮屋」)
と呼んでいる。

 佐名伝地区に残る「佐名伝御霊神社 宮座講の歴史」によると、古くは、旧暦9 月23日に秋の大祭
が行われていた。現在は10 月12 日が餅撒き、13日が座とオカリヤ建て、ヨミヤが22 日で、23 日
が本祭で神送り(「御渡り式」「当屋渡し式」という)で、御霊本宮の祭礼日と同じである。
 佐名伝の宮座講は、昭和22(1947)年まで25 軒(トヤ1 人、ツギドヤ1人)であったが、
これは昭和22 年10 月23 日をもって解散した。その後、東、中、西のカイト81軒で新たな宮座講
として、3 軒ずつでトヤ(およびツギドヤ)をつとめ、現在(平成22年時)は49 名の講員により
継承されている。かつては、それぞれのトヤの家のカド(庭)にオカリヤを建てたのが、平成13
(2001)年からは佐名伝地区公民館前にオカリヤ一基を建てるようになっている。
本年度の調査は、平成22 年10 月17 日(日)のオカリヤ建てと10 月23 日(日)のオワタリの記
録を行ったが、とくにオカリヤ建ての具体的な作業工程を観察・記録した。なお、トヤおよびオカ
リヤについては、既存の資料には当屋、お仮屋、御仮屋とも表記するが、本報告では「トヤ」「オ
カリヤ」に統一し、オカリヤを作る一連の神事を「オカリヤ建て」という事にする。

編集 大淀町地域伝統文化活性化事業事務局(大淀町文化会館内)
発行 奈良県大淀町教育委員会生涯学習課
638−0812 奈良県吉野郡大淀町桧垣本2090
 
 
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